みんないい人!


なんていうと、みんないい人って言いつつもいい人のなかにいる自分を愛してるんじゃないのーなんてうがった見方も可能ですけども、最近、っていうか東京に出てからというもの、人間関係がひどく狭いからか、私と仲良くしてくれてた人たちは、たいていの場合いい人だ。それはかのホールデンが親について言った、THEY ARE NICE AND ALL(いい人たちではあるんだけどさ)みたいな、ちょっと「仕方ないんだよね」的なニュアンスをまったく含まない意味で、いい人たちが多いと思う。善良だけどつまんないよね、みたいな意味合いはなくね。
ーーなどと書いてみてやっぱり思うのは、なんか自分の文章は、ちょっと説明的すぎるんじゃないかと思う。実は(っていう言い方もちょっとナルシストだけど)、人に口語でしゃべってるときも、わりあい説明してしまうのだ。っていうかホールデンってなに?とかいう基本的質問には答えないという不親切さがあるものの(いちおう不親切さには気づいた上で放置しているのだと、ここで説明しているのだ)、「こういう意味ではないのであしからず」っていう、ありうる誤解への否定、をついつい書いたり言ったりしてしまう。
こういうのって、誤解や憶測の余地をなくしていくという意味では有効なんだけど、ただ、「(あなたは)こう思うかも知れないけど、私の言いたいことはそれとは違うの」みたいに、相手の思考の可能性を先回りして読んで、否定するのって、非礼かもしれない。言わんとしていることを、言おうとするために、言わんとしていないことをひとつずつ外していくという態度よりも、言わんとしていることを別の表現で言い換えていくことのほうが、ポジティブなんだろうか。まあでもポジであれネガであれどうでもいいけど。