恋愛小説といえば。

恋愛は、簡単におもしろいからこそ、別におもしろくもないような気がする。簡単に好きになれるから、別に好きにはなれないのだ。
で、恋愛小説ときいて、いちばん先に思い出した(というか、いまのところそれしか思い浮かばない)のは、ブローティガンの短編でーーしかもそれは恋愛小説ではなくて、しかもちゃんと調べる気もないんだけど、「前は恋人同士だったのに、恋人でなくなると(愛が冷めると)コーヒーをいれる手間もかけなくなる。二人は裸で愛し合ったこともあるのに」みたいな話だったかな?
愛情が冷めていって手間をかけなくなるっていうのは、ものすごくあからさまで、そういうことがいちばんこたえそうだと思えた。相手が自分にたいして使う手間をめんどくさいって思ってる感じ、哀しいと思う。かつては好きおーた二人なのにね。