- 作者: 永瀬沙世
- 出版社/メーカー: プチグラパブリッシング
- 発売日: 2006/08
- メディア: ハードカバー
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昨年末くらいに、彼女が写真家になっていることを知った。なんか、嬉しかったな。でも、どんな写真を撮るのだろう? って思っていた。
この写真集の中には、複数の女の子が出てくる。男の子も一人だけ。
女の子の写真は、ほとんどいつも、ーーそれは全然、悪いことじゃないというか、当然のことだけど、どう写ればかわいく見えるのか、計算された顔になる。顔の角度とか、口角とか。それは、ある意味で「素」の部分(「自意識」という部分)が出ているということなのだけど、そういうのを見るたびに、私は、なんだかどうしていいのかわからない気持ちにもなっていた。自分にもそういう顔はあるんだけど、「そうじゃない顔を見たい」と思ってきた。
その、「そうじゃない顔」が写っている。そういう写真集だと思った。
マルマルじゃない、なんて、規定しない方法で、言うことが失礼でなければいいのだけど。
永瀬さんのインタビュー発見。
http://www.petit.org/feature/001/
女の子と恋について話すために恋をしていた、ていうのは、なんかいいなと思った。私は、話ながらも、ああ、いつも恋のことばかり喋って、なんか男の子以外に話すことないのかなあ、って半分あきらめていたから。でもそんなこと、ないんだよね。
堀江敏幸さんの寄稿は、読んでから、写真を読み返すと、写真がちがったふうに見えるような、すごくいい文章だ。