東京に来て驚いたこと

みかんを買うっていう発想がなかった。みかんなんてものはいつだって、誰かがくれて家に知らない間にたくさんあるものだと思っていた。どこの家にだって、ダンボール1個ぶんは常備しているものだ。冬になるとコタツに入って、一度に5つずつ食べたりした。
しかし東京にはみかん畑を持っている知り合いもいなくて、だからときどき、みかんを買っている。実家にいたときでは考えられないような高い値段で、必ずしも甘いとは限らないみかんを。一種のばくちだとすら思う。外れたくないという、冒険心のない思いが、甘い確率が高いぽんかんに向かわせたりする。東京だね…