会いたかった画家。

会いたかった画家

会いたかった画家

絵のことはよくわからず、大学生だったときに大学の近くにあった画廊でレプリカを見てなんてきれいなんだと思ってクリムトの「接吻」をウィーンまで見に行ったことがあるくらいだ。美術展もときには訪ねるけれども、気に入った絵があっても、画家の名前をメモをするでもなく、一期一会で、感動しているだけなんだけども、絵というものが心の中に棲んでいるひとの文章を読んでみたいなって思った。作者も画家で、さまざまな画家のこと、その絵のことをつづったエッセイで、いずれも短い文章の中に、作品だけなんとなく見たことがあったような画家の人生をのぞくことができてとてもよかった。作中に出てくる絵を見に美術館を訪れたいと思った。