愛と欲望の。


正しい日曜日の過ごし方、といえば、コーヒーと一冊、というところなんだと思う。

愛と欲望の雑談 (コーヒーと一冊)

愛と欲望の雑談 (コーヒーと一冊)

岸政彦さんのtwitterで「愛と欲望の雨宮まみに見える」と読める、というツイートを読んだときは、結局読むのが著者が亡くなった後になることなんて思ってもみなかった。人生の取捨選択は絶えず行っていて、一旦外れた後は、正解もしていないけど大きな外れはないように帳尻を合わせて生きているような気がするけど(それでも世間の正解からは大幅に外れているだろうと思うけれど、許されなくてもかまわない)、読むべきものを読んでいなかったり、遅かったな、と思うことが時々ある。これからもあるだろう。なんだか間違えることが多い。
読んでいて、いくつか腑に落ちたり、ちょっと自分の考え方に風が通ったような、そういう体験をしたんだけど、一つひとつあげるのも面倒なので、詳細は省こうかな。自分自身の欲望に蓋をすることが私にはあるし、欲望していないふりもするし、一方でよく考えたら欲しくもないのに欲しがることもある。欲望してないふりは卑怯だと思う一方で、自分が本当は何が欲しいのかがよくわからないところもあって、他者の欲望にあおられる弱い自分もいる。人が欲しいもののために時間を割くのはまっぴらごめんだけれど。
日曜日にちゃんと休めて、机になんて向かわずに床でごろんとなって、熱いコーヒーをなみなみと注いで、好きな本を読んでいる。一時期お金がなかったときは本も買えなかった。いまは手堅い仕事もしている。それは確かに私が欲しいものの一つや二つではあると思うんだけど、あといくつか。