猫を抱いて象と泳ぐ

猫を抱いて象と泳ぐ

猫を抱いて象と泳ぐ

ところどころにあらわれる、登場人物に付随する小道具…という言い方は不適切で、エピソード…というべきかどうかもわからないが、たとえば、祖母の布巾とか、アリョーヒンの、大きくなることへの取り付かれているかのような恐怖とか、そういうものが、奇妙な違和感を保ち続けるように思った。
序盤、話の流れがよく見えなくて、ちょっとけだるくて、でもとにかくついていこう、という感じで読んでいたのだけど、読み進めるにつれて、奥のほうにしまわれた宝物を見せてもらっているような気持ちになりました。