ふ・る・か・わ

ボディ・アンド・ソウル

ボディ・アンド・ソウル

今日は単行本ふたつ読むぜーなんつって読み始めたら止まらないわけでもなく、何度か飯やら茶やらで中断しつつ読んだんだけど、すごく面白かった。古川日出男さんはABCのトークショー(翻訳家の柴田もとゆきさんと)で拝見して、そのときは『gift』の一部を読んでいただけだったので、実際に作家自身を見てから作品を読んだということになる。トークショーのときは、確かロックンロールとか音楽とかが軸になった話(というか、ほとんど名目上のテーマかな。)だったんだけど、実際に作品を読んでみると、なんか言葉がそれ自体で場所を探して動いてるという感じで、‥それは遊離とかってこととはまた違くって、‥まあよくはわからないのだが、面白かったです。傍点とか横線(名称わからん。)とか、強調太字とか、まあそういった強調的な手法がちょいちょい出てきて、それが効果的だったと思う。
柴田さんが『gift』の帯に「すごい書き手。こんな作家が英語圏にいたら即、訳したい。」と言っていて、 『gift』を少し読んだ限りでそこまで思っていなかった(というのは、私が、おっさんが「あたし」という語り手を使うのにどうも違和感を感じたりしているからかもでーーだっておっさんが「あたし」なんて。もちろん作家と作品は切り離して考えるべきだとわかっているけど!)のだけど、これ読んで、あ、そうかもすごいかもって思った。