家というのは、要するに、不完全な容れ物のことなんだ。

東京に来てから住んだ部屋は
1.H町vol.1 1R 狭かったし、カーペットが気持ち悪かった
2.H町vol.2 1R 同上
3.H町vol.3 2K 風呂の感じが嫌いだったし、またもやカーペット
4.H’町   1R 梅雨に小蠅がたくさん風呂場に出た。ベランダ見晴らし良いが、鳩とびまくり。
5.H町vol.4 1R ゴキブリ、蟻。網戸なし(夏場は蚊にしばしばさされる。)狭い。
(1.2.3.は同じ建物)
てな感じで、いろいろあって。今住んでいる家は、上記のことはクリアしているんだけども、異様に湿気る。壁が汗を流して、お気に入りの靴などにも容赦なくカビが出る。
最近、いように青カビの匂いになじんでしまった。完全な家というのはなかなかないんだなあと思う。上の5つだって、いいところはあった。1.2.3.など、なんといっても上京の思い出がつまっているし、5.など、洗濯物がすごくよくかわいたし、4.など、近所においしいお総菜やさんがあった。
外国で買ってきた、お気に入りの絵にも、カビがでてしまった。切ない。というか世界にこんなに湿気る部屋があるなんて、予想だにできなかった。世界は未知に満ちている(こっそり韻をふんでいる)。とにかく今できることはせっせと乾燥ボタンでも押して、除湿のぞうさんを買い込み、しこしこカビをふきとることだと思う。除湿機デビューだって魅力的な考えだと思う。