あっさり追記するにゃん!

夜の公園

夜の公園

へんな時間に起きたまま眠れなくなったので、読んじゃった。
なんか、いがいと、よくなかった気がする。幻想的な雰囲気を、川上さんのお話からは想像してしまうのだけど、今回はそういった幻想の力が全然薄くて、現実、って感じだった。ただ「妻」とか「夫」とか「男」とか「女」とか「結婚」とか「不倫」とか「私はどういう人なんだろう」みたいな感じが、なんだか理屈くさく思えて、「どうでもいいにゃん」って思えてしまうところが、私がいまいちこの話に入り込めなかった理由かも知れない。いっしゅん、「幸夫は〜した」「リリは思った」みたいな個人を突き放したスタイルで書かれているから(こういうのってどうゆうんだっけ? 神の視点??)、入り込めないのかとも思ったけど、今まで好きだと思った小説のことを思い出すと、そういうわけでもなさそう。出てくる人たちが35歳とかの、年齢なんだけど、てか年齢と関係あるのかわかんないけど、落ちついて夫婦なり仕事なりをやっていながらも、唐突な行動をとるように書かれている登場人物たちも、なんか余裕があって、そこが「頭で考えてる」感じがして、そこが物語として「開かれていない」感じがして。人だと、どちらかが開かれていなくても、どちらかが開かれていれば、わかりあえ‥ることはなくても、とにかくぐっと近づいたり互いの不安定なところにふれ合ったり、とかは多分可能なんだけど、本だともうどうしようもないからなー。でも川上さんは好きだ。