わすれてしまわないように

二人でしばらく働くというチームにいたことがある。わたしはそのひとのみっともないところを一度も見たことがない。わずらわしいと思ったこともあっただろうに、そういうそぶりは見せなかったし、すべての不適切な癒着を拒否していたり、笑顔をたやさないのにその笑顔はちっとも嘘っぽくなかったり、本をたくさん読んで、その知識を後輩に与えることに熱心である。情熱があってそれを押し付けることはなく、ただただ静かに情熱を燃やし、日々をひとびとのために捧げている。優しくされたことしかないし、礼儀を保ちながら距離を縮め、そして縮めすぎない。そういう人だったなあと思う。なんかエレガントだったな。