阿修羅〜の文庫に入ってた、短編『川を泳いで渡る蛇』も昨夜寝ながら読んだ。
語り手は阿修羅とは一変、「私」(女性)から「僕」(男性)へ。舞城さん自身が自分の性別を明らかにしていないとこのことだけど、女性かなあ。まあどうでもいいんだけど。
阿修羅〜と同様、語り手がグルグル思考を変える癖があるみたいだ。阿修羅〜でも、「待て待てアイコ」とか考えてる途中に自分突っ込みを入れるところがよくあったけど、こちらの短編でも語り手は「…いやいや、僕はまた間違えている。」とかいう突っ込みを入れる。物語はふつう、一貫性のある登場人物たちによって紡がれるものだけど、こんなふうにグルグル思考がまわってっちゃうのはけっこう好きだ。あと、山田詠美とかよしもとばななとかが「正しいこちら側/間違えてるあちら側」的方式を使いやすいのに対して(といっても山田詠美はしばし読んでいないが)舞城さんの語り手は陶酔とかでなく、つまり「俺ってダメ人間でさ」的発言に含まれるいやらしさ、がなく、「自分は酷い奴」とあっさり口にしてる。時代が変わったのかな。つーわけでまた日本人作家を読み進めていくことにしましょう。


そして今日は日本科学未来館へ行った。サイエンス・トンネル。
サイエンスには疎いながらも、あこがれはある。映像や、実際に体を動かしてみるとか、手で触れるとか、いろんな仕方でサイエンスを通して世界を見る試みだった。おもしろかったなあ。「ナノ世界」「宇宙」「感覚世界」などなど。理系音痴なのでよくわからなかったし、多めの文字説明をじっくり読む気にはなれなかったんだけど(疲れやすいので)、視覚的にじゅうぶん楽しめた。
火星探査機の、火星に降りたっての活動を映像にしてみているものがあった。今まで探査機の名前くらいしか知らなかったので実際にどんなふうに動いているのかのイメージがつかめてよかった。他にも、赤ちゃんの声の科学的検証など、いろいろ。


あ、あと、帰りの電車で、赤ん坊をバギーにのせて連れてる若い夫婦が。ほんと若くて、男22くらい、女25,6くらいで。若いパパママって羨ましーなーと思った。また赤ん坊がかわいくてねえ。夫のほうのトレーナーにcurry riceって書いてあった。


昨日の記事で、私が自分のことを邪悪だと書いたんだけど、それについて<ピュアな部類>と書いた友人からわざわざメールを頂き、「全然邪悪じゃない。自分のことをピュアな部類と思ってるわけじゃないけど。」とのお言葉。
ν(● ´ ε `。●) ぐすん