金曜日(茶道なし。It is damn cold.)

[ブログの構成比:私のアンテナ。]
うすうす感づいていたが、日常的に(つまり毎日)見ているブログの性別比が偏っている。はてな内で男5人女0人、はてな外で男4人女1人。どんなときも女の子の味方をする私なのにどうしたことか。ちなみに推定年齢比は20代4人・30代3人・40代2人・50代1人。彼らの属性は不明だが、ニートはいない。ニート予備軍ならいるが、その問題には立ち入らない。うーん、硬質な文章が好きだからかな。しゃべってて楽しいのは絶対的に女の子だけど、文章だと読み応えがなくなる。使っている言葉の難易度のせいではないと思う。論理性かなあ。いや、わからん。女の子の「ですよね☆」みたいなのは嫌いだけど。でも女の子好きを自負する私としてはゆゆしき事態だ。
書き手の性別にかかわらず、嫌いなのは告発的文章で、これは女性だと「人として最低だと思います。」的な「それ言っちゃあ‥」なメッタ斬り文句か、たちが悪いとスピリチュアル系で責めたり。男性だと、論理的に相手を追いつめる感じかな。生き方についての、自他への宣言。しばしばコメント欄に同調者も現れる。で、根源的な疑問かも知れないけど、生き方…いま風に言えばライフスタイルの提案って、不思議ではある。いや生きている以上むろん最重要な話ではあるけど。「こう生きるべきだ」と言い続けることの不毛というか。そう言ってる間にも生きてるのに。しかし私がこう書くこともまた「生き方云々を喋るのはセンス悪い」という一つの価値観=生き方を提示したことになるのでまどろっこしく、「そんなことは気づいている」ということを表明してしまうところが私の言論的弱さであり、自分に対する誤解を最小限に抑えるためになんと説明的であることか。*1
とか言いつつ、私は実は(「実は」って、なんか読み手に対してもったいつけてるようで申し訳ないが書いてみたかった。が、たいしたことが続くわけではない)、「どう生きるべきか」的考えの祖ソクラテスやプラトンが大好きだ。もとは池田晶子さんの著作『帰ってきたソクラテス (新潮文庫)』『ソクラテスよ、哲学は悪妻に訊け (新潮文庫)』『さよならソクラテス (新潮文庫)』などに浪人時代にはまったことによる。ちょっと恥ずかしいくらい読んだ。で、ソクラテス本人の考えに触れるのはプラトンなんだけど、『国家』とか好きだったな。*2そこで書かれてたことは、「みんなが自分のこと(だけ)をちゃんとすれば、世界は平和にまわってく」的なことだったような。忘れちゃったな。浪人のときに池田さんの著作に会ったおかげで、その後の人生の1年間、あるいは2年間を思わぬ方向(人はそれを失敗と呼ぶ)に歪んだ。その後、池田さんをget overし、新たに決定的な人に出会うが、そのおかげでまた歪むことになった。というかもともと確固たるものを何も持ってないのですぐに揺れる。好きなタイプ=「芯のある人。」的な意見をよく聞くが、そのような好みを持っている人からすれば、私は言語道断な存在だと思う。またこういう出会いがあったら今度こそ決定的に修正不可能な気がする。誰にも出会いませんように。


[Every boy has got to have one gag!]
ところで一発ギャグとギャグってなんか違うんかな? 今日電車の吊革で、なんの広告なのか知らないけど、なんかのプレゼントで、北斗の拳の絵で、「お前はもう応募している」って書いてあった。八木さんか誰かの、

あくしゅしゅしゅしゅしゅしゅしゅしゅしゅしゅー お前はもう 友達だ。

って、やっぱ凄い天才的だと思う。心のギャグ引用ノートに書き留めておきたい。


[『イブの眠り』完。]

FLOWERSチェックしてないので、完結していたことに気づかなかった。失態。さすがの吉田秋生で、違和感はあまりないものの、最終巻となる今巻では、やや、「急いで完結させた」感がした。死鬼が急に人間味を帯びてきたからだ。『夜叉』では双子の片割れ(悪い方)がはじめから人間味がある気がしたが、今回は魂(マブイ)がないぶん闘いは困難を極めるかと思われた。が、死鬼が「心」を垣間見せたため、物語が急速に死鬼の最期に向けて走ったという感じ。

生命を育む"女性"である彼女なら また別の形で未来を守ってくれるのではないか 破壊しか脳のない男とは違う何かで

遠い未来 君は 新人類の"イブ"と呼ばれるのかもしれないね…

ってな感じで、吉田秋生特有の、女性を礼賛する箇所があるが、ちょっと今回は浮いてるかなあ。それは、『イブの眠り』に出てくる男性たちが、かっこいい人が多いので、男性=破壊、愚か、という論が、登場人物によって反証されているからかもしれない。だから説得力がないのだろうか。『吉祥天女』に出てくる男なんて、アキラ他、クズみたいな人が多かったので、「まあこの男なら、確かにバカかもしれない。」と思えたんだけど。しかし、吉田秋生作品はなぜかように男を憎んでいるのか。男を嫌うという態度は、生存競争上、たぶん非常に不利に働くはずである。社会で女性は、基本的には男性に承認されるという形で生きる場所を見つけていくものだからだ。
・・・あー私はこの手の話題は自己規制したほうがいいかも。吉田さんみたいにうまく表現できないしね。今から、ずっと、卒論のことだけを考えようっと。

*1:この件に関しては、姉に「説明するな」としばしば言われる。今日も新しいマウスを買って、それの「ワイヤレス」性について説明していたら途中で「今時ワイヤレスじゃないマウスを買うやつはいない」と、説明の不必要性について諭された。

*2:数年前に訳者の藤沢さんが亡くなったときは、「まだ存命だったのか」という衝撃を受けた。ご冥福をお祈りいたします。