ナボコフ『ロリータ』

ロリータ

ロリータ

一読したが、再読の必要があるように思われた。っていうか思った。

…彼女は言葉を探した。私は頭の中でその言葉を見つけてやった。(「あたしの心をめちゃめちゃにしたのはあの人なの。あなたはあたしの人生をめちゃめちゃにしただけ。」)

かっこいい。
かなりキレてて狂ってる長い文章には、ただ圧倒されるだけなんだけど。でもかっこいいな。キレてるのはかっこいい。
数字をめぐる、訳者のあとがきが、『アメリカン・ナルシス』の8の冒頭における、数字をめぐっての「小説的正義」のとこを思い出させた。このような細部へのこだわりを見ると、すごいなあと思って、自分が別に小説を好きではないことを実感する。別に好きなことは何もないような気がする。