どこでもない場所に行ければいいけど。

大学の頃、毎回レポートを課す講義があった。第1回目の講義では「レポートに好きなことを書いていいけど、ポイントを一つに絞って書け。いろいろ書くな。」と皆に通達された。
その方法は正しいものだったんだなあ、と思う。なにかを思いついたら人に話したくなるし、書きたくなる。でも、思いつくままに書けば、書き手のための文章になり、読み手に伝わらないし、書き手の「自己」が詰まっていて、行き先を失う。しかも「自己」も思いつきも、たいていの場合、コピーなわけだから、ああ、書くって、読むって(話すって、聞くって)、なんでしょうか。