日々の電車。

朝。少し遅い電車に乗れば、座れた。ところが、最近、なぜか席がつまっている。沿線に人が増えたのだろうか。みんな、朝なんてかったるいやと公式に思い始めて、少し遅めの出勤を始めたんだろうか。
とにかく。いつも微妙な席の空き方だ。どこにでも座れるわけじゃないから、空いている、限られた席を探す。別々のドアから、ちょうど中央あたりにある、空いている席に、別々の二人がなんとなくめがけていく。途中で譲ることもある。譲られることもある。このときの「間」を、多少シチュエーションは違えど、毎日感じているように思う。
既に座っている人とも、少しばかりの余裕が欲しいし、これから新たに座る人とも余裕が欲しい。ほんの少し、遠いところにいたい。「間」をはかる「間」とでもいおうか。
だけど、そういうのってなんなのだろう。知っている人なら、ぴっとりくっついていても全然平気なのだ。なにを恐れているのだろうか。名前も性格も家族も知らないだけなのに。
ていうか、座らないで、つまさき立ちすべきだと思う。すごく足がきれいになるんだって。