怖かった。いまは怖くない。

なんか昔すごく怖くて怖くてしょうがなかった時期があったような気がして、どうして怖かったんだっけ?と思い出そうとしてなかなか思い出せなかったのだけど、思い出した。
私自身の被害妄想というか、なんか嫌われてる気がする、とか、見張られてる気がする、とか、あの人たちが私を笑ってる気がする、という妄想にとりつかれたことが、人生のある時期にあった。20代の、最初に就職した会社にいた頃。もちろん本当に嫌われていたり笑われていたりということは、あっただろうとは思うのだけど、それにしても病的だったなと。
もしずっとその妄想にとりつかれていたとしたら、人生はずっと怖かっただろうと思う。いまはそれが妄想であるとわかるけれど、もし自分を軌道修正できていなかったら? 妄想が彼女や彼にとっての真実そのものであったら? この世界はずいぶん恐ろしいものになると思う。