眠いなあ。

夕方、とんでもなく眠いときがあった。
本当に眠かった。それが眠くなくなったのはいつだろう? よく女子から聞く、「トイレで寝てるよ〜」を実践しようとしたけど、トイレのどこで寝るべきなのかよくわからなかった。
少し力が抜けているようだった。
いつもより早くに帰宅。私は思ったけど、ずっと帰宅するのが遅くて、ずっと疲れていたような気がする。なので早く帰る。夜8時くらいの世界ってなんだか穏やかだ。
ごはんを食べるとすぐに眠りこけてしまって、起きたら深夜の1時を過ぎていた。このまま寝てもいいけど…。
あ、そうだ。この本を読みました。

奇跡も語る者がいなければ (新潮クレスト・ブックス)

奇跡も語る者がいなければ (新潮クレスト・ブックス)

もう長いこと積んどくしてあって*1、ちょうど「奇跡」にふしぎと近づいていたとき、この本を読めたのはよかったことなのかもしれない。なんでもない、と思える細部が、丁寧に丁寧に、執着を持っておさめられている。私は、よく、「この表現はいらないんじゃないか」って、そんなことを言うこともあるけど、この作品は、綿密に書いているのに、過剰さがない気がした。

最近届くEメールはどれもこれも、ごぶさたしています、大変忙しかったものですから、ではじまっていて、でも、わたしたちはそんなに忙しいくせに、おたがいに何も書くことがないなんて、どうしてなのかわたしには理解できない。p36

とか、こないだ友達と会ったときも思ったし、メールやポストカードを書くときもいつも思うことで、ああ、どうしよう、って感じだった。でもこの部分を引用してしまうことで、作品が誤解されたらどうしよう、なんて思ったりしている。優しい物語なのだ。
それはそれとして、この小説では、英語ではどうだったのかわからないけど、語りかけて、いちどやめて、また語り始める、みたいな語り口があって、どうやって説明したらいいのかわからないけど、不思議だった。
日常の小さな小さな奇跡。
この本を読み始めてから、自分の、朝の電車の中、会社に行ってから、昼休みの街の雑踏、Eメールのやりとり、会議、どうしたって眠くなること、お弁当屋さん、家のことーーなど、思いつく日常を奇跡みたいに思ってみようとしたけど、うまくできたかどうかはよくわからない。

*1:リンクをたどると、2005年9月19日に買ったみたいだ。2年か…